利根運河協議会エコロジカル・ネットワークWG主催の利根運河保全区管理区間の貴重種春季モニタリング現地巡検が5月7日(水)9時30分~11時45分(晴れ)に、運河橋から柏大橋の間で行われました。参加者は、国土交通省江戸川河川事務所、野田市、流山市、柏市、利根運河の生態系を守る会(植物調査チーム)、野田自然保護連合会、NPOさとやま、東葛自然と文化研究所、コンサルなどでした。
堤防は住民の生命と財産を洪水から守る極めて重要な構造物で、東北大震災以降、出来る限りきちんとチェックすることが定められました。特に梅雨や台風前に目視を主体とした堤防モニタリングにより、天端や法面の亀裂の幅、深さ、数などの監視が重視されています。その目的を達成するために、亀裂の発見を邪魔するほどに伸びた草は、モニタリングする前に、必ず草刈りすることが義務づけられています。
一方、貴重植物の立場に立つと、貴重植物の周囲に貴重植物より生長速度が速くてより高くなったり、からまってくる植物(外来植物を含め)が存在していては、貴重植物の光合成や生育が妨げられるため、定期的な草刈り作業は、治水のみならず、生物多様性の観点からも欠かせない人的行為と位置づけられます。
さて、利根運河の初夏のモニタリング対象種は、ノウルシ、トネハナヤスリ、フジバカマ、ヒメシオンなどでした。そして、保全区管理区間以外に生育するノカラマツ、ナガボノシロワレモコウ、ナガボノアカワレモコウについても保全を考えていくのはどうかなあというような話も少しですが交わされました。
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